〈相馬盛胤〉座流川の危機 — 父に誅された男の子が義胤を救う

天正3年(1575)頃の座流川の戦いで、敵の熊手に掛けられた義胤を救ったのは、父・顕胤に謀殺された黒木正房の子・黒木対馬だった——という因縁話は相馬側軍記(『奥相茶話記』系)が初出で、一次史料の裏付けはない。「鉄砲も音だけで弾丸は飛んでこなかった」という結びも軍記的誇張の典型。ただし盛胤自ら殿軍を務めた描写は潼生淵(1590)とも一貫し、「退き際の当主」像を伝える。

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