〈長宗我部信親〉「罠に臨む狐のごとし」——死を予期した言葉

「明日は討死と定めたり。この方より川を渡る事、罠に臨む狐のごとし」と家臣に吐き捨てたという場面は『土佐物語』のみに見える。死を予期した悲劇の主人公として信親を造形する文学的演出の可能性が高く、史実の言葉としては扱えない。ただし元親の反対自体は史実であり、状況の絶望性を伝える表現としては的を射ている。

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