〈山内一豊〉名馬購入譚——書物ごとに話が違う

『藩翰譜』は鏡箱の底の黄金十両、室鳩巣『鳩巣小説』は「金子一枚」(十両大判)、湯浅常山『常山紀談』(1739頃)は父からもらった金とする——金の出所も経緯も食い違い、話の整合性がない。さらに舞台とされる馬揃え(1581)の頃、一豊は既にそれなりの身代で、「貧乏で馬が買えない」という前提自体が疑わしいとの指摘もある。

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