〈宇佐美定満〉宇佐美定祐は定満の曾孫

定祐・父勝興の実在と紀州藩仕官は史実だが、『翁物語後集』は勝興を「料理人の子で『甲陽軍鑑』の副本を持ち出して出奔した右筆」と伝え、上杉景勝側の確認でも「定満は子を残さず没した」とされた。家伝の感状群も偽文書の可能性が高い。血縁なき父子が偽系譜・偽文書・軍記創作で「名軍師の末裔」ブランドを構築した、江戸初期の由緒捏造の典型例である(高橋修1997、井上泰至2000)。榊原篁洲『榊巷談苑』(1789刊)が早くも自作自演を暴露している。

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