〈築山殿〉黒田基樹氏の再評価(2022)— 浜松対岡崎の路線対立

『家康の正妻 築山殿』(平凡社新書、2022)は築山殿を「正妻として奥向きを統括した政治的存在」と位置づけ、岡崎城主・信康と共同歩調を取り、織田従属を深める家康に対し武田との通交も視野に入れた生き残り路線を選択した可能性を論じる。信康事件を「浜松(家康)対岡崎(築山殿・信康)の家中対立」とみるこの枠組みは、当サイト松平信康の項の「父子対立説(近年最有力)」と整合する。ただし通交をどこまで主導したかは確定できず、本多隆成氏のように「処罰された家臣がいない」ことから内通自体に懐疑的な立場もある。再評価の潮流は確か、具体像は諸説。

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